修理事例

鍵盤楽器の修理・調律、音響機器の修理・メンテナンス、音楽教室(ピアノ)

   

ステージアのオーバーホールの流れ

はじめに 外装チェックおよび動作確認

鍵盤・ボタン類(スイッチ)・ペダルの機能の点検や、雑音や発音に異常はないか等、まずは入庫時の状態をしっかりと確認してから、オーバーホールを開始します。

動作確認の様子

1. 分解

ステージアをパーツごとに分解していきます。
(リアプレート、上鍵盤・下鍵盤、脚鍵盤、スピーカー部分、デジタルユニットボックス等)

分解した鍵盤とペダル部分

分解の様子

分解した部品

2. 清掃

エアダスターを使って、本体やそれぞれのパーツに付着したホコリを飛ばします。

エアダスターをかけている様子

3. 塗装

擦り傷や小さな傷は、補修や塗装をして目立たなくします。
※塗装を行うことが多いのは、PKカバー(ペダル部分のカバー)や鍵盤蓋です。

PKカバーの塗装前と塗装後の比較画像

4. 分解した各パーツのチェック

不具合のある部分を修理・交換します。また、清掃することで回復する部品もあります。

鍵盤の点検
【鍵盤クッションの交換】

鍵盤クッションが劣化するとタッチ感が悪くなったり、鍵盤からカタカタと音がするようになるので、劣化がひどいものは必ず新品交換しています。

交換した鍵盤クッション
【接点シートや接点ゴムの洗浄・交換】

接点シートの腐食や接点ゴムの汚れにより、発音不良などの症状が出ることがあるので、接点箇所をクリーニングするか、ひどい場合には部品交換を行います。

鍵盤の接点ゴムの洗浄
【グリス塗り】

鍵盤の可動部に塗られているグリス(潤滑剤)は、エレクトーンを弾いているうちに摩耗していきますので、その塗り直しをします。

鍵盤にグリスを塗る作業
交換することが多い部品
ステージアの部品の図解
腕木腕木
拍子木拍子木
ペダルマットペダルマット
ボタン類ボタン類
ENC1・ENC2シートENC1・ENC2シート
DAC1AシートDAC1Aシート

その他、機種や製造年によって、部品の交換や補修が必要な場合もあります。

リアプレートの交換

ELS-01・ELS-01C・ELS-01Xの一部製品で、リアプレートがはずれてしまう不具合が発生しているため、該当する製品のリアプレートは必ず新品交換しています。

リアプレート
鍵盤蓋の軸ユニットの補修

手や指を挟まないように、ステージアの鍵盤蓋は手を離してもゆっくりと閉まる作りになっています。しかし、その軸部分が破損してしまうと、蓋がバタンと閉まる不具合も起こり得るので、必要であれば軸ユニット(左右)の補修又は部品交換を行います。

鍵盤蓋

5. 組立

分解したパーツを再び組み立てます。

組立の様子

おわりに 動作確認

最初と同様に、それぞれの機能を確認していきます。
ひと通り動作確認を終えたら、システムを最新のものにバージョンアップします。

バージョンアップしているところ

最後に工場出荷時の状態に戻す作業(ファクトリーセット)を行い、オーバーホール完了となります。

【備考】
・オーバーホールは作業日数を要する為、弊社で預かり作業となります。※配送費別途
・お預かりが難しい場合はお客様宅でメンテナンス作業を行います。
訪問作業の場合は作業時間の関係上、作業内容は各機能の確認、故障箇所の修理、ご希望箇所の部品交換、各主要ユニットの脱着清掃、バージョンアップになります。※鍵盤やペダルの分解作業、塗装補修は含まれません。

修理事例(オーバーホール)