キーボードやシンセサイザーとの違い - 電子ピアノの上手な選び方

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キーボードやシンセサイザーとの違い

電子ピアノの購入を検討している人の中には、電子ピアノとキーボードやシンセサイザーを比較することもあるようです。

まずはじめに、「キーボード」とは、その名の示すとおり鍵盤(キー)を備えた楽器の総称です。電子ピアノ・エレクトーン・オルガン等、鍵盤を押すことで音が鳴る楽器は、すべて「キーボード」ということになります。

キーボードの画像しかし、一般的にキーボードと呼ばれているものは、さまざまな音源があらかじめ設定された、脚がなく移動しやすい形状をしたポータブルタイプの鍵盤楽器と考えてよいのではないでしょうか。

ピアノのようなサウンドを再現することも可能ですが、たいていの電子ピアノ(デジタルピアノ)の鍵盤数が88鍵や76鍵なのに対して、キーボードは61鍵盤が主流となっています。

一方、「シンセサイザー」はどういうものかというと、電子的な手法で音を合成(シンセサイズ)することができる楽器で、音源を操作するスイッチとして鍵盤(キーボード)がよく用いられます。

実質的にキーボードでもそう変わらないものが多くなっていますが、キーボードでは音色の細かな調整ができないものが多いのに対して、音を加工し、音を作り出すことも出来ます。

ミュージックワークステーションと呼ばれる種類のシンセサイザーでは、シーケンサーやサンプリング機能といった、音楽を製作するための機能を搭載しているモデルもあり、パソコンが無くてもシンセサイザーのみで音楽製作をすることも可能です。

近年では、DTM(Desktop music:パソコンを使用した音楽製作)も人気で、製作に必要なツールとしてシンセサイザーやMIDIキーボード(MIDI信号を出力する為の鍵盤型装置)が用いられています。

それでは、電子ピアノとキーボードやシンセサイザーの違いはというと何でしょうか。

電子ピアノの音色数はさほど多くないのに対して、キーボードやシンセサイザーは多彩な音色で演奏することが可能です。

シンセサイザーは演奏をするというよりも、どちらかというと音を作り、音楽を作り上げていくという目的で使用されることが多いです。

その他にも、シンセサイザーにはスピーカーが内蔵されていないので、スピーカーかヘッドホンが必須となります。電子ピアノであればわざわざスピーカーを用意する必要はなく、演奏すればそのままの音を聞くことができるようになっているので、既存の楽曲を演奏するには電子ピアノの方が良く、気軽に演奏を楽しむことが出来ます。

また、キーボードやシンセサイザーは電子ピアノとは違い、ピアノを再現することに特化しているわけではありませんので、全体的に鍵盤のタッチが軽いものが主流です。「ピアノの演奏を楽しみたい」というのであれば、もちろん電子ピアノの方が良いでしょう。

このような違いをよく理解したうえで、電子ピアノを購入するようにしてください。
いろいろな音で演奏することができるキーボードやシンセサイザーは、とても魅力的に感じる部分も沢山ありますが、実際に自分で音楽を作ったりしないのであれば、さほど重要でないでしょう。

また購入する費用に関しても電子ピアノはリーズナブルだと言うことができます。

参考:電子ピアノの価格の目安について